「ラビットと私のクラシックライフ」第二話:峠を越えて、ウサギに会いに

「ラビットと私のクラシックライフ」第二話:峠を越えて、ウサギに会いに 「ラビットと私のクラシックライフ」
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こんにちは、fukumomo3_Photo(@fukumomo6_com)です。

峠を越えて、ウサギに会いに行く。

軽バンの荷台を整理して、犬とふたりで隣県へ出発。

「最高やな!」と話しかけると、隣の犬はカーブに首を預けて揺れる。

このエッセイは、ラビットS301BHをオークションで購入した2019年10月のお話。

「ラビットと私のクラシックライフ」

ウサギと遠くのクラシックミニ

第二話:峠を越えて、ウサギに会いに

 軽バンの荷台を整理整頓していざ隣県へ出発。指定時刻は十時だったのでゆっくりと峠を超えて向かう。天気は晴天、最高の峠越えだ。「最高やな!」隣に座る犬に話しかける。峠のカーブに合わせて首を振る犬。話など聞く余裕などなさそうだ。もうすぐ新しくなるトンネルを右手に眺めながら県境のトンネルを通過。トンネルを抜けても晴天は変わらない。長い降り坂をAmazonミュージックから流れる音楽に合わせてハンドルを切る。犬はカーブに合わせて踊る。ゆっくり走ればいいのに、「ウサギ」が待ってるから自然とアクセルを踏んでしまう。

峠を越えて右手に有名なモツ煮込み屋の自動販売機でモツを買う人を眺めながら「帰り寄るから覚えといてな」って犬にメモ。左手に峠を越えて二度目のコンビニが見える。今日の待ち合わせ場所は、コンビニの駐車場。コンビニを見るたびにワクワクが止まらない。キャンプに行く時もどこへ行く時も走り出したら止まらない。だから、この時も当然ノンストップ。犬は毎回わかってるからトイレに行きたくなると膝に乗ってきてこっちを見つめる。そして「止めろ」と訴える。今回は3時間ぐらいなので大人しく横で揺れてた。

 市内に入り親切にグーグルナビが近道を教えてくれる。でも、「そこ朝混むよ?」ってグーグルに教えて、大通りを選択。大通りを快調に走ると、「あと少しです。」とグーグルナビが教えてくれる。その瞬間、ワクワクがドキドキに変わる。コンビニの駐車場に軽バンを止めてオークションアプリを開きメッセージを送信。すると「今から行きますね」と早速の返信に、まるで不倫するカップルのような密会の雰囲気が、ワクワクをドキドキにしてイケナイことをしている興奮に変えた。

耳を澄ますとツーストの乾いた音が聞こえてくる。「あ!ウサギだ」って見えてないのに気が付く。かわいいヘルメットを被った男性がにこやかにウサギに乗ってやってきた。男性には興味はないけど、ウサギには興味津々なので、お決まりの挨拶も適当にウサギの会話を始める。ウサギの飼い主は、丁寧に今までウサギが何を食べて何を欲しがりどのような経緯でこのウサギと暮らしているかを詳しく説明してくれた。でも、私の気持ちは、最初にウサギのツースト音を聞いた時から決まっている。「一緒に暮らしたいので、落札ボタン押しますね」と目の前で落札ボタンを押してこのウサギは伴侶になった。

つづく

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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