「単気筒の衝動|XLR250BAJAと私の物語」第三話:佐渡行き、強風待機の野営場

「単気筒の衝動|XLR250BAJAと私の物語」第三話:佐渡行き、強風待機の野営場 BAJA
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こんにちは、fukumomo3_Photo(@fukumomo6_com)です。

朝一番で佐渡汽船に電話するも、返ってきたのは「午前は無理、午後も難しいと思われます」という返答。

窓の外は気持ちの良い青空なのに、港へ向かうと目の前には大荒れの日本海が広がっていた。

BAJACOのサイドスタンドを風下にしておかないと倒れるほどの強風。

このまま宿に籠るのは性に合わない。

そこで、昨夜のうちに調べておいた無料の野営場へ向かうことにした。

「単気筒の衝動|XLR250BAJAと私の物語」

HONDA-XLR250BAJA

第三話:佐渡行き、強風待機の野営場

 朝一番、佐渡汽船に電話してみた。私「出ますかね?」佐渡汽船「午前は、無理ですけど」私「午後は・・・?」佐渡汽船「難しいと思われます。」晴天の気持ちのよい朝なのになぜ運行しないのか海を見に行くと大荒れの日本海が目の前に広がっていた。BAJACOのサイドスタンドを風下にしておかないと倒れるほどの風だ。こんなこともあろうかと昨夜寝る前にネットで無料の野営場を検索しておいた。さっそく電話で確認する。月曜は休みとのことだったが野営しても大丈夫と許可をもらったのでBAJACOを起こし野営場へ走らせた。到着した野営場は想像以上に素敵で、どこで野営しても良いとのことだった。私は小さな池の中の小さな島を選択した。小さな池の小さな島で野営開始だ。この時のために購入したコールマンのドームテントを張る。遠くから眺めると小さな池の小さな島に張ったので小さなテントが大きく見えて笑えた。

 テントを張り終わったので地元の小さなスーパーで買い出しをする。大きなスーパーに行けばなんでもあるのだろうが、あえて小さなスーパーを選ぶ。理由は、地元の人が集まる小さなスーパーに行くと、その土地の面白い食材などに出会えるし、1日でもお世話になる土地なのでその土地のスーパーに行くのが筋だと思うからいつもそうしている。買い出しの帰り道その土地の狭い農道を通らせてもらう。3速でゆっくりトコトコ邪魔にならないよう走る。彼女を止めて少し歩くと小さな春を見つけることができた。冬と春の境目のこの季節が秋と冬の境目と同じぐらい好きだ。

 地元のスーパーで買った春告魚(メバル)を焼く。焼きながら自分に「塩大目ね」と注文。横にはお気に入りの銘柄「寒中梅」がフキノトウが地面から出るかのように、いまかいまかと蓋を開けてもらうのを待っている。その横で私はメバルが焼けるまで、ラベルを眺めながらのどを通る寒中梅をおもいだしながら空のぐい飲みを握りしめる。メバルが焼けると同時に寒中梅の蓋をあける。開けた瞬間春の香りにつつまれた。メバルをほぐし口に入れる。寒中梅をぐい飲みに注ぎ一気にメバルと寒中梅を胃の中に流し込む。「デットソルジャー」と一言呟きメバルは骨だけとなり寒中梅はからになってころがった。

 次は鶏皮の登場である。鶏皮はたいていのスーパーで安く販売されているのでおすすめの食材だろう。難点は焼く時に油が大量に出ることだ。これの対処法は油が出てきたらキッチンペーパーで拭くを繰り返すだけだ。油がある程度でなくなってパリッとしてきたら市販の唐揚げ粉をそのまままぶして混ぜる。野営などで揚げ物をするのは面倒だし物も増えるので私はいつもこのやり方だ。もっと簡単なのは塩を振るだけだろう。それだけでも鶏皮は最高のビールの友達なのだから。

 食うと眠くなる。しかし翌日のフェリーが気になるのでネットで確認する。確認すると私が寒中梅の蓋を開けた頃に一本めのフェリーが佐渡島へ出発したとあった。早速ネット予約をするが朝一は取れず13:40分発を予約する。いよいよ明日から初めてのバイクでフェリーの旅が始まる。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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