おまけエッセイ

ITALJET

「イタリア野郎の再生|イタルジェット・クラスと私の挑戦」第一話:”なんじゃこりゃ”との出会いと新たな挑戦

妻がインスタグラムのダイレクトメールで一枚の画像を送ってきた。「バイクの話題?」と思いながら開くと、そこに写っていたのは緑色の自転車。いや、よく見るとエンジンがついている。ヘッドライトもウインカーも装備され、自転車ともバイクとも言えない謎の乗り物。思わずつぶやいた。「なんじゃこりゃ」
C70

「同い年のカブ|C70と私の再生記録」第一話:朽ち果てた”同い年”をガレージに迎えて

長年勤めた運送業界を離れ、個人事業主と主夫をスタートさせた冬の終わり。ガレージに並ぶ古いバイクたちを眺めながら、ふと気づいた。「同い年のバイク、うちにはないよな?」バイクの誕生年を改めて調べる。最古は1965年生まれのラビットS310、次に1972年のミニトレ。しかし、1969年のバイクはなかった。自分と同じ1969年に生まれたバイクと今を共に生きる…そんな考えが浮かぶと、もうどうにも止まらない。
GT50

「蘇るミニトレ|GT50と私のレストア物語」第二話:エンジンを開けたら、40年前の記憶が蘇った

ミニトレさんの心臓部に手を入れる時がきた。工具を片手に作業するたび、40年前の記憶がフラッシュバックする。ミニバイクレースに夢中だったあの頃、ガラス面に耐水ペーパーを敷いてシリンダーヘッドを削り、ポート研磨で手を血まみれにしながらも磨き続けた日々。あの時の自分と、今の自分が交差する。13歳の自分に「楽しみだろ?」と問いかけると、返ってきたのは「心配です」「自信がないです」「壊しちゃいそうです」だった。
GT50

「蘇るミニトレ|GT50と私のレストア物語」第一話:記憶タンスの奥に眠っていたバイク

ガレージでバイアルスを眺めていた時、ふと「一番最初に乗ったバイクって何だったろう?」と考えた。頭に浮かんだのはヤマハのパッソル。だが、違和感があった。記憶を掘り返すうちに、解体屋で見つけたスクラップ寸前のミニトレが蘇る。「ああ、あれが最初だった!」記憶のタンスの裏で長年眠っていたミニトレが、亀のミイラとともに目を覚ましたのだ。
GYRO

「三輪の誘惑|ジャイロXと私の物語」第一話:出会いは“きったない子”だった

2ストロークエンジン、オイルポンプなし、混合燃料仕様。出かける前に燃料を作る儀式が必要で、長距離を走るならオイルまで携帯しなければならない。楽しいが、時には億劫になることもある。そんな理由で、新たな相棒を探し始めた。「セル付き」「4スト」「荷物が積める」「冬の雪道も走れる」。カブやビジネスバイクが候補に上がるが、どうもしっくりこない。そんな時、ふと浮かんだのが“ピザ屋のバイク”だった。
TL125 K2

「再会のバイアルス|TL125と私の物語」第一話:ヤフオクの向こうにいた『あの時のお前』

ヤフオクを開き、検索欄に「TL125 バイアルス」と打ち込む。そこに現れたのは、数台のバイアルス。しかし、どれも「あの時のお前」ではなかった。あの細身のフレーム、緑色のタンク、16歳の俺が跨っていたバイクと同じものは見つからない。それでも毎日ヤフオクをチェックし続けた。中古バイクの検索サイトも片っ端から漁った。それから数ヶ月、ついに「あの時のお前に似た奴」が現れた。
BAJA

「単気筒の衝動|XLR250BAJAと私の物語」第三話:佐渡行き、強風待機の野営場

朝一番で佐渡汽船に電話するも、返ってきたのは「午前は無理、午後も難しいと思われます」窓の外は気持ちの良い青空なのに、港へ向かうと目の前には大荒れの日本海が広がる。BAJACOのサイドスタンドを風下にしておかないと倒れるほどの強風。
BAJA

「単気筒の衝動|XLR250BAJAと私の物語」第二話:BAJACOと迎えた試練の嵐

名古屋の朝、BAJACOに荷物を積み込みながら、私はこれから始まる長距離ツーリングに心を踊らせていた。しかし、天候は急変し、雨と風が容赦なくBAJACOと私を叩きつける。
BAJA

「単気筒の衝動|XLR250BAJAと私の物語」第一話:待たせたね、BAJACO

2013年3月、名古屋の港。長距離の仕事から帰ると、駐車場で彼女が待っていた。鹿児島から陸送され、ようやく私の元へやってきた。封筒には、オリジナルのキーが2本。
BMW

「ボクサーツインの誘惑|R100RSと私の物語」第二話:またがると凄い彼女、衝撃の出会い

メールのやりとりが妙にスムーズだった。まるで付き合い始めたカップルのように、出品者と私の間で交わされるメッセージは無駄がなく、返信も早い。「予備車検完了」の報告が届いた瞬間、私は次のメールを打ち始めていた。「都合のいい日時を指定してください。」その一文を見て、胸が高鳴る。あの「またがると凄い彼女」に、ついに会えるのだ。引き取り場所は静岡県のオートバイ屋。整備も済み、車検も通った状態で待っている。あとは私が迎えに行くだけ。10年ぶりに乗る電車の振動が、妙に心地よく感じられた。ヘルメットを片手に、グーグルマップを頼りに歩く。目の前にシャッターが閉まったオートバイ屋が見えてきた。この扉の向こうに、彼女がいる。